モダンフットボールにおける3大オフェンス戦術 – ワイドゾーンオフェンス

こんにちは。

みなさんは好きな芸能人とかいますか?
前のブログでも言っていましたが、ぼくは貴島明日香ちゃんのファン?です。
とは言っても別に出演してる番組を見たり、雑誌を読んだりはしません。
日テレの「ZIP」にお天気キャスターとして出演してるときに見かけてかわいいなと思ったくらいです。
ちなみにその後もZIPはほとんど見ていません。
ところで、彼女は神戸出身だとか。
その割には喋り下手すぎへんか?
昔、ZIPのロケでどこかのテーマパークに遊びに行っていました。
ひと通りアトラクションを周った後、ロケも締めに。
その際、回し役の女の子から「明日香ちゃん面白かったですか?」と聞かれた彼女はなんと答えたと思いますか?

「ハイ、面白かったです!」
アホか!
ロケでテーマパーク行って「面白くなかったです」なんて答えるやつおらんねん!
何がどんな風に面白かったか答えんと!
とにかく、ぼくは彼女を応援しております。
別に今後も出演番組とかは見ませんが。

さて、前回の続きです。
モダンフットボールでは、大きく3つのオフェンス戦術が21年シーズンのプレイオフを席巻しました。
今回はその2つ目、ワイドゾーンオフェンスを紹介したいと思います。

目次

ワイドゾーンオフェンス

定義

フォーメーション:アンダーセンターで中央に寄せた体型
ラン:アウトサイドゾーンが中心
パス:ブートレッグのプレイアクション

代表的なチーム

シンシナティ・ベンガルズ
ロサンゼルス・ラムズ
グリーンベイ・パッカーズ
ラスベガス・レイダース
サンフランシスコ・49ers

特徴

フィールドを横に広く使うことが大事な方針です。
アウトサイドゾーンとブートレッグといえば、ぼくらがフットボールをやっていた時代で言うところのウエストコースト・オフェンスに酷似しています。
海外サイトを読むとそれもそのはず、マイク・シャナハン(Mike Shanahan)が大元だと書いてありました。
そもそもウエストコースト・オフェンスはどちらかというとオフェンス戦術というよりフィロソフィー(哲学)と呼ばれており、プレイの呼び方なりごく大まかな方向性を示すものです。

それはそうと、まずアウトサイドゾーンは、非常に自由度が高いランプレイです。
パワーやアイソなんかのランは、ポイント・オブ・アタック(POA)をこじ開けるためにOLそれぞれが明確に誰をブロックするか決められており、これをアサインメントブロックと言います。
対してゾーンブロックは自分の左右どちらかのギャップを担当するという曖昧なブロック方法です。
スタート前にディフェンスがどんな状態でも自分のギャップにアタックしてきたディフェンダーをブロックすればそれで良いのです。
アサインメントブロックでも、ブリッツやスラントなどでブロックする相手は変わることもありますが、ゾーンブロックほど流動的ではありません。
それとアウトサイドゾーンにはPOAというものはありません。
RBはブロックやディフェンダーの動きに合わせて1番ゲインできるであろう場所を走るだけです。
大きくカットバックしても、大外に流れてもOK。
このため、横に流れやすい。
このことがブートレッグのプレイアクションに生きてきます。

ブートレッグのプレイアクションは後のプレイ紹介で見てもらえればすぐに分かると思います。
簡単に説明しておくと、QBがハンドオフフェイクした後、ランと逆サイドに大きく流れながらパスを投げるプレイアクションです。
レシーバー陣もQBに合わせてランとは逆サイドに流れるルートを走ります。
アウトサイドゾーンで横方向に広がりやすくなったディフェンスは、フィールド全体に散らばりやすくなります。
人口密度が低いエリアではタックルが難しいことは前回説明しました。
スプレッドオフェンスもワイドゾーンオフェンスもディフェンスを広げるという方向性は一致しています。

それとワイドゾーンオフェンスのもうひとつの大きな特徴がプレスナップモーションです。
モーションはみなさんご存知かと思います。
なんでモーションを使うかというとさまざまな理由がありますが、1番大きな理由はディフェンスのカバレッジを見極めるためです。
レシーバーがフィールドを大きく横切るモーションを使えば、DBがどこまでついてくるかでゾーンカバーかマンカバーが分かります。
ボックスを跨いで最後までDBがついて来ればマンカバー、ついて来なければゾーンカバーです。

プレイ紹介-アウトサイドゾーン

例によって代表的なプレイを紹介したいと思います。

Jordan Reid氏のTwitterから引用

アウトサイドゾーンといえばケビン・ステファンスキー(Kevin Stefanski)。
いま、NFLでアウトサイドゾーンで有名なチームと言ったらバイキングスと49ersではないかな。
上述の代表的なチームももちろんゾーンは得意ですが、この2チームがぼくの中では特に上手いと思います。

いつもどおりアサインメントの役割を見ていきましょう。
OLはゾーンブロック。
自分の左側を負担します。
実際にはディフェンスの守り方によって多少変わるので、OL2人に対してDLとLBの2人で1セットと考え、2 on 2でブロックすることが一般的だと思います。
この場合、左GとCでDTとSLBを、右GとTでNTとMLBの2 on 2となるのでは。
本当のところはステファンスキーに聞かなければ分かりませんが、ぼくならそう考えます。

このプレイでアウトサイドゾーンの自由度の高さが分かります。
プレイが始まるとOLは綺麗にブロックできませんでしたが、黄色で挟んだ部分がデイライトとなります。

ディフェンス目線で考えるとLBがブロックされすぎ、DLは流れすぎです。
SSがボックス近くまで上がってきてる割にしょうもないプレイです。
横方向に広げようとするプレイには広がらない、これが大事。
縦への圧力をかけて人口密度が高い状態を保つ、そして全員で網のように囲む。
ディフェンスは漁業だと思ってください。
ボールキャリアーをみんなで囲む、1 on 1でのタックルは難しいから人数で勝負する、これがディフェンスのキモです。

Ben Fennell氏のTwitterから引用

こちらはパッカーズのアウトサイドゾーン。
動画内に説明がふんだんに入っているので、アサインメントは割愛します。
オフェンス全体が中央に寄っていてジェットモーションを使うというワイドゾーンオフェンスの特徴がよく表れています。
ジェットも今回はモーションだけでしたが、ジェットスイープもあるだろうし、この後のブートレッグからのプレイアクションもあるだろうことが容易に想像できます。
この1プレイで2つの裏プレイを警戒しなければならないのです。

プレイ紹介-プレイアクション

お次はブートレッグのプレイアクション。

Rich Madrid氏のYouTubeから引用

サムネにアサインメント描いてくれてるやん!

最初のプレイについて見てみましょう。
シフトからのジェットモーションが入ってます。
FBがモーションしても誰もついてくる様子はないので、これでゾーンカバーということが分かります。
49ersもアウトサイドゾーンを得意とするチームですので、LBはランプレイに反応しすぎます。
その横からTEがスルスルーと抜けてきてシャロークロスがワイドオープン。

プレイアクションはランが強いチームが使うとめちゃくちゃ強いプレイです。
ランとプレイアクションを代わりばんこに使うとディフェンスは疑心暗鬼になり、いつまでも通るようになるという仕組みです。

プレイアクションの使用状況

今回のおまけはプレイアクションの使用回数について。
別にプレイアクションはどこのチームもよく使うので、ワイドゾーンオフェンスのチームが特別に多いということはありませんが、一応見ておきましょう。
というかアウトサイドゾーンのスタッツが見つからなかった。
知ってたら誰か教えてください。

今回もPRO FOOTBALL REFERENCEから引用しました。
使用回数が多い順に並べ替えてます。

TmPassAttPassYds
Buffalo Bills1961667
Los Angeles Chargers1751515
Arizona Cardinals1601274
Miami Dolphins1581233
Kansas City Chiefs1541099
Indianapolis Colts1531234
Philadelphia Eagles1471156
Baltimore Ravens146982
Tennessee Titans1451114
New York Giants142802
Washington Football Team1411176
Atlanta Falcons1371113
Dallas Cowboys1321055
Jacksonville Jaguars1321013
Seattle Seahawks1291250
Los Angeles Rams1281247
Cleveland Browns1251077
San Francisco 49ers1241188
Green Bay Packers124902
Minnesota Vikings1211117
Carolina Panthers121743
New Orleans Saints118938
Tampa Bay Buccaneers117926
New York Jets115673
New England Patriots110931
Detroit Lions108908
Denver Broncos101649
Houston Texans101633
Pittsburgh Steelers100628
Las Vegas Raiders99909
Chicago Bears98594
Cincinnati Bengals85831
PRO FOOTBALL REFERENCEのリストを一部加工

こう見ると、今回代表的なチームに挙がってたからといってプレイアクションが大好きというわけでもなさそうです。
上位を占めるのは、前回紹介したスプレッドオフェンスのチームの方が多い。
逆にベンガルズやレイダースなんかはかなり少ない。

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