NFLドラフト2022 有望選手-インテリアライン-

こんにちは。

ぼくは週末釣りに出かけることが多く、道中の車ではFM802を聞いてます。
先日、いつものように車でラジオを聞いていると「水曜日のカンパネラ、2代目ボーカルの詩羽です」。
!?
富士通フロンティアーズの輿亮の娘、コムアイはどうした?
ぼくらフットボールファンにとってコムアイは水曜日のカンパネラのボーカルではなく輿亮の娘という認識の方が強いはず。
なんやったらぼくは輿亮経由で水曜日のカンパネラというグループを知ったくらいです。
コムアイは元気でやってるんでしょうか?
元々そんな知らんけど。

さて、今回でNFLドラフト2022有望選手紹介もオフェンスは最後となります。
最後はCとGのインテリアラインと呼ばれるポジションです。

OT編でも説明しましたが、CとGは兼任みたいなもんです。
「オレ、スナップできへんからGしかムリや」という人間はこのレベルではいません。
それにスナップ以外でやることは変わりません。
DTブロックするかプルアウトする、それだけ。
それだけというと言葉は悪いかもしれませんが、メインの仕事はそのくらいです。

それと、インテリアラインはどうしてもOTほど重要視されません。
EDGEやDEの機敏なラッシュというより、DT、NTの強烈なラッシュを受け止めるので、スピードより頑丈さが重要です。
OTが体格とクイックネスという相反する要素を求められるのに対し、インテリアラインはそこまで要求が厳しくありません。
なので、ドラフト指名順位も下がってしまうというカラクリ。あー、かわいそ。

それでもぼくはOLが重要だと思っているので、みなさんにも軽視してほしくありません。
フットボールはラインマンから。これは古今東西不変の原理です。

目次

上位指名が予想される選手

タイラー・リンダーバウム(Tyler Linderbaum)アイオワ大学
ザイオン・ジョンソン(Zion Johnson)ボストンカレッジ
ケ二オン・グリーン(Kenyon Green)テキサス農工大学(Texas A&M)
マーキス・ヘイズ(Marquis Hayes)オクラホマ大学
ディラン・パーハム(Dylan Parham)メンフィス大学

インテリアラインだけで区切って紹介してくれているサイトが少なかったので、今回はプロフットボールフォーカス(PFF)からいただきました。謝々。
1位は多分異論ないと思います。

アイオワとかオクラホマはOL強いイメージあるね。

残念なのは最近スタンフォード大学から優秀なOLがあまり出てこないこと。
OLといえばスタンフォードと思っていたんですが。

タイラー・リンダーバウム

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身長:6’2(188cm)
体重:296lbs(134kg)
腕の長さ:31 1/8in(79cm)
手の大きさ:10in(25.4cm)
NFL Prospect Grade:6.70

40ヤード走:記録なし
ベンチプレス:記録なし
垂直跳び:記録なし
立ち幅跳び:記録なし
3コーンドリル:記録なし

競争心強い
レスリングの経験が体幹の強さと力に影響してる
スナップしてから手の動きが早い
手とおしりと足が調和とれてる
スナップの早さがポジション争いでの勝因
NTに潜り込んでカチ上げる爆発力
MLBへのブロックやプルでの流れるような速い動き
2列目への正確なブロックのコース取り
磁石のようにくっつくフットワークとボディコントロール
パスプロテクションでの内側の手の使い方が上手い
手持ちぶさたでも次の仕事を見つける

300lbs(136kg)に満たない体重は動くスキームに依存する
2ギャップを見れるディフェンダーにはもてあそばれるかも
プロではもっとパワー必要かも
足のドライブが焦ってるし足幅狭い
ブルラッシャーを止められるか?
ショットガンのスナップ高い

今回紹介する選手の中で唯一のCです。

バランスのとれた万能な選手という印象です。
とにかくスタートが早い。
スナップと最初の一歩がほぼ同時です。
このレベルの選手ならそれが普通なのかもしれませんが、スタートの早さがDLを優位に立たせない秘訣です。

ランブロックでは、しっかりDLの懐に入り込んで掴んで離さない。
コンボブロックの後、LBへのダウンフィールドブロックは特に上手い。
ただし、少し押し込まれる場面も。
アウトサイドゾーンで身体をブロックしたい方向に入れようとしてるときにスクリメージラインを破られてしまう。
スラントでスカすこともあります。

パスプロは特別問題なし。
DLの胸をしっかり押さえ込みます。
ランブロックと同様、押し込まれる懸念はありますが、それ以外にこれといった弱点はなさそう。

ザイオン・ジョンソン

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身長:6’3(190cm)
体重:312lbs(141kg)
腕の長さ:34in(86cm)
手の大きさ:10 5/8in(26.9cm)
NFL Prospect Grade:6.34

40ヤード走:5.18
ベンチプレス:32回
垂直跳び:32in(81cm)
立ち幅跳び:112in(284cm)
3コーンドリル:7.38

チームキャプテン2回、賢い
OTのような体型
”ブルートフォース”(獣の力)の呼び名を得る力強さ
足幅広く、力強いステップ
テクニック面の知識豊富、コンボブロックで輝く
最初のワンヒットで力強くカチ上げる
がっちり掴んで最後まで押し続ける
しっかりコンボでとり続ける、必要なタイミングで2人目をとる
LBへのカットオフの角度が正確
OTの経験がプロテクションに生きてる
内側の足でステップ踏んでブルラッシュもがっちり抑える

スナップ前のセットが普通じゃない
1 on 1ラッシュ受けてるチームメイトへのヘルプもっとできるはず
ツイストとブリッツに時々問題あり
方向転換は遅い
パンチが高い、芯を捉えてない
組み手争いが遅い

20年シーズンはLT、21年シーズンはLGでした。
シニアボウルではCも練習してました。
そのおかげかパスプロは非常に上手い。
内側から手を入れて押し込まれもしません。
ブリッツに入ってきたLBを肩でぶっ飛ばすパワーは魅力です。

ランブロックも基礎がしっかりしてるのでDLだろうがLBだろうがしっかりブロック。
最後までブロックしきるのも好印象。

これといった特徴はありませんが、悪い意味ではありません。

ケ二オン・グリーン

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身長:6’4(193cm)
体重:323lbs(146kg)
腕の長さ:34 1/8in(86cm)
手の大きさ:10 3/8in(26.3cm)
NFL Prospect Grade:6.45

40ヤード走:5.24
ベンチプレス:20回
垂直跳び:26in(66cm)
立ち幅跳び:102in(259cm)
3コーンドリル:記録なし

幅広いフレーム、お腹から足首まで程よい厚み
ランブロックでのレバレッジと手の使い方がよく訓練されてる
ブルドーザーのようなドライブと馬力がコンスタントに道を切り開く
手を入れ替えてブロックし直してやり切るのは印象的
縦に割られない、壁で仕切ったようなブロックを生み出す足と力
パスプロテクションのパンチが力強くジャストミート
踏みとどまれるようになった
爆裂な上半身の強さがAギャップのブリッツを封じる

敗戦したミシシッピ州立大学戦ではブロックを維持するのに苦戦
インサイドゾーンでのブロックの角度は改善必要
プロテクションでの勘が鈍い
ミラーリングで横方向にスライドし始めるのが遅い
ニューメキシコ大学戦でツイストに悩まされた

デカい、強い。
彼はC以外のOLをすべて経験しており、全体的な知識は1番豊富そうな選手です。
それに、強豪ひしめくSECでスタメン張ってきただけあってフィジカルも相当な強さ。

彼はプルからのキックアウトが持ち味です。
EDGEやDEをカチ上げてパンケーキブロックさせたら天下一品。
アラバマのウィル・アンダーソン(Will Anderson)もしっかりブロックできるフィジカルとテクニックはプロで期待大だと思います。

マーキス・ヘイズ

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身長:6’5(195cm)
体重:318lbs(144kg)
腕の長さ:34 7/8in(88cm)
手の大きさ:8 7/8in(22.5cm)
NFL Prospect Grade:5.92

40ヤード走:5.30
ベンチプレス:記録なし
垂直跳び:23 1/2in(59cm)
立ち幅跳び:102in(259cm)
3コーンドリル:記録なし

巨大で骨太なフレーム、体脂肪の少ない体格
相手をギッタギタのメッタメタにする上半身のパワー
的確な短いプル、重い一撃
荒々しくぐちゃぐちゃにするフィニッシャー
腕の長さがパンチに有利
ギャップラッシュを支配する強さ
最初のヒットでディフェンダーを窮地に陥らせる
一度対峙したら相手をボロ雑巾のように扱う

基礎的な能力が根本的に不足している
ショルダーパッドの位置が高い
ブロックの位置取りが悪い、芯を外し続けてる
手の力は強い、掴みすぎ
ブロックしているうちに足幅が狭くなる
プロテクションで足と手が連動してない
身体能力高いパスラッシャーにはいともたやすくかわされる

この特徴はなんですか?
プロレスラーの話?
言っておきますが、長所・短所はNFL.comの情報をわかる部分だけ和訳したものです。
ぼくの私情は一切ございません。

それはそうと、確かに乱暴者な選手です。
ブロックもなんだかシバいてる感じ。
フットボールでは良いことです。
OT編でも言いましたが、ボコボコにしてやることで相手の戦意を削ぐことは勝利への第一歩です。

彼には決定的な弱点があります。
上体が起きてる。
フットボールでは、よくコーチに「Stay low!」と口すっぱく注意されます。
上体が起きてると胸がガラ空きになり、相手にどうぞぶっ飛ばしてくださいと言わんばかりの体勢になってしまいます。
彼は身体が大きく、いままでぶっ飛ばされたことはないでしょうが、そのせいでRBが走りにくくなっている場面を見たことがあります。

ディフェンダーを痛めつけるのも結構ですが、基礎をしっかり磨いてほしい。

ディラン・パーハム

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身長:6’3(190cm)
体重:311lbs(141kg)
腕の長さ:33 1/8in(84cm)
手の大きさ:10 1/4in(26.0cm)
NFL Prospect Grade:6.20

40ヤード走:4.93
ベンチプレス:記録なし
垂直跳び:26 1/2in(67cm)
立ち幅跳び:108in(274cm)
3コーンドリル:7.78

4年間先発出場、両Gできる
幅広い胸とデカいお尻、均整のとれた腕とデカい手
バランスよく細かいステップ踏んでブロックする
お尻から押す
アサイメントのアジャストもお手の物
2列目のブロックもよく気づき、コースどりも上手い
足幅広くパンチ打つ体勢が整ってる
スクランブル時も落ち着いてラッシュに対応
両方のギャップ見ることできて、ワンチェック入れてから受け渡す
ブルラッシュへの踏ん張りも適切

ちっちゃく見えるセット
プルで思いっきり食らう
NFLの3テクにクロスフェイスで苦戦するかも
2列目にブロック行く前に1列目の相手をしっかりブロックした方が良いかも
パスプロテクションで先にヒットされる
身体能力高いDTにはミラーリングで苦労する

数値上の体格は問題ないのに映像で見るとちっさく見える選手。
別にちっさく見えても実際デカくてしっかりブロックできれば問題はありませんが。

全体的にはしっかり上手い。
ほかの選手と同様に基礎がしっかり守れてて、どっしり関取のように相手を押し込みます。

気になるのはアゴが上がってる。
さっきの上体が浮いてる話と同じなので、どうなるかは割愛します。
シニアボウルの1 on 1パスプロの練習でその傾向が顕著でした。
それは短所の先に打たれることとも大いに関係していると思います。
先に打たれるから身体起こされて、喉元まで身体を捲りあげられるという結果になっているように見えるのです。
下半身で踏ん張ってるのでそれ以上押されることはありませんが、逆に引っ張られるとすぐに抜かれる。

まとめ

タイラー・リンダーバウムの完成度はダントツ。
NFLのスピードとパワーに対応できればルーキーシーズンからの先発も堅い。
上位3人までは非常に良い選手で早めの指名が予想されますが、マーキス・ヘインズはどうかな?
プロスペクト・グレードも低いし、ぼくが見ても荒削り感満載の粗暴な若者という印象です。

このほか注目に値する選手もそこまで居なさそうです。

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