NFLドラフト2022 有望選手-EDGE-

こんにちは。

年度末と年度初めの仕事が忙しかったので、ブログの更新が止まっておりました。
しかもこのドラフト注目選手の記事は割と時間がかかるんです。
各種サイトの情報を集めたり、一人ひとりの映像を何個も確認したりで1個の記事ができるまでに何日かかかる。
さらに休日はお出かけするのでブログの時間が取れない。
言い訳の上に特盛りの言い訳をトッピングして自己弁護には熱心。
今後もゆるゆるやっていきますが、こんなに長期間ほったらかしにはしないように気をつけます。

さて、ドラフト有望選手紹介ですが、今回はEDGEです。
気がつけばもう4月、ドラフトは目の前に迫っております。
最近はDEのほかに、一昔前で言うところの3-4のOLBを含めてEDGEという呼び名が定着しています。
それにならってぼくもDEとOLBをがっちゃんこさせて紹介します。

目次

上位指名が注目される選手

エイダン・ハッチンソン(Aidan Hutchinson)ミシガン大学
ケイボン・ティボドー(Kayvon Thibodeaux)オレゴン大学
トレイボン・ウォーカー(Travon Walker)ジョージア大学
ジョージ・カーラフティス(George Karlaftis)パーデュー大学
ジャーメイン・ジョンソン(Jermaine Johnson II)フロリダ州立大学

今年は有望選手が豊富です。
5人以外にもトップ10くらいまでなら即先発も可能なのではないでしょうか。

エイダン・ハッチンソン

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身長:6’7(200cm)
体重:260lbs(117kg)
腕の長さ:32 1/8in(81cm)
手の大きさ:10 1/4in(26.0cm)
NFL Prospect Grade:6.80

40ヤード走:4.74
ベンチプレス:記録なし
垂直跳び:36in(91cm)
立ち幅跳び:117in(297cm)
3コーンドリル:6.73

スクロールできます
SEASONTEAMTOTSOLOASTPDSACKFFINTYDSTD
2018MICHMICH1257000000
2019MICHMICH68343464.52000
2020MICHMICH1394100000
2021MICHMICH6236263142000
ESPNから引用

ウエイトルームでのヒーロー
奇数・偶数(3メンとか4メンとか)フロント両方で最後までやり抜く
ブロッカーの最初の一歩から横方向へのクイックネス良し
ファーストコンタクト気合十分
片手でセパレーションつくってエッジ締める
膝はしっかり曲げたまま、足幅も広くとってポイントオブアタック守る
手足の連動が上手い。必要な時にスルッとブロックかわす
めちゃ強い体幹がブロックを外すのに役立つ
パスラッシュで手の速さが生きる
アップテンポなペースでラッシュ仕掛けられる
ハンドスワイプで高い勝率を誇る
足つったり、動けなくなることはほぼない
突然で流れるようなインサイドへの割り込み
エッジから突き抜けるパワー

体格は伸びしろなさそう
EDGEにしては腕短め
ランゲームの直感は冴えない
部分部分では活躍するけどゲーム一連では微妙
方向転換はカクカクしてる
身体能力高いOTの脅威にはならない
こう着状態からの決め手が欲しい

体格が思ってたよりデカい。
2mもあるんやとビックリしました。
細身に見えたからスマートなタイプかと思っていました。

ことしのナンバー1エッジラッシャーの一人です。
ぼくはそうは思いませんが。

スタート早い、手の使い方上手いし、手を動かすのも速い、パスラッシュの脅威は恐ろしいものがあります。
並みの大学なら1 on 1でブロックさせるのもためらうほどの破壊力です。
特に相手OLの腕を捌くのは一級品です。
ハンドスワイプで相手OLの腕をはたき落としたらハイおしまい。
サックする獲物まで一瞬です。

ぼくがあまり気にいってないのは、脅威となるのはパスラッシュだけじゃないかということです。
しかもそのパスラッシュも同じレベルの選手相手ならそこまで怖くない可能性もあります。

カレッジフットボールプレイオフのジョージア大学戦では、徹底的に孤立させられました。
ハッチンソンと逆サイドのプレイやハッチンソンの届かないショートパスやスクリーンで存在感はまるでなし。
NFL.comにも書いてありましたが、カクカクしたというかギクシャクした動きはジョージアのOLにとっては恐るるに足らず。

それとぼくがもう一つ注目したのは、ミシガン州立大学戦です。
毎年10月末に両校は対戦する全米注目の一戦ですが、ことしはミシガン州立が勝利しました。
相手にナンバー1RBのケネス・ウォーカー(Kenneth Walker)がいたこともありますが、うまいこと大逆転されました。

その試合でハッチンソンは両OT相手に為す術もない状態でした。
その試合でハッチンソンは確か2回サックしていますが、ひとつはノーブロックの時、もうひとつは控えOT相手の時でした。
ランブロックではTEにもブロックされる始末。
ミシガン州立はミシガン大学との試合に並々ならぬ情熱を注いでいるので、相当スカウティングした結果でしょうが、なんともお粗末な試合でした。

それとぼくがもうひとつ彼に対して思うことは、相方のデビッド・オジャボ(David Ojabo)がいたから活躍できたのではないかということです。
両サイドのエッジラッシャーが強いから常に1 on 1で勝負できたことでサック数を稼げたのではないでしょうか。

ケイボン・ティボドー

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身長:6’4(193cm)
体重:254lbs(115kg)
腕の長さ:33 1/8in(84cm)
手の大きさ:9 3/4in(24.7cm)
NFL Prospect Grade:6.72

40ヤード走:4.58
ベンチプレス:27回
垂直跳び:記録なし
立ち幅跳び:記録なし
3コーンドリル:記録なし

スクロールできます
SEASONTEAMTOTSOLOASTPDSACKFFINTYDSTD
2019OREORE352411391000
2020OREORE382315330000
2021OREORE493514172000
ESPNから引用

長く、強く、爆発力あってハードにプレイする
スタートはワイルドスピード
常に圧をかけ続けるスピード
肩を落としてリップ&ディップ
スピードをパワーに変える力強い手
手足の長さと上半身の強さを効果的に使う
力強いパンチと突っ張りでセパレーションつくる
ポイントオブアタックでTEに対して衝撃と恐怖を与える
バックサイドからの追い上げはRBとプレイコールを潰す
ハイモーターとスピードでボールキャリアーをどこまでも追いかける

天性のパスラッシャーではない
チームが望むような柔軟で流れるような動きは不可
手の使い方特訓する必要あり
レベルの高いOT相手にもラッシュをかけつづけなあかん
察しが悪く、プレイの理解力も低い
テクニックを磨く余地あり

なんか聞いたことある名前やと思ったら、以前にやっていたブログでは大学入学前の注目選手として紹介した選手でした。
順調にエリート街道を進んでおります。
ハッチンソンに並ぶことしのナンバー1を争う選手です。
この2人がことしの全体1位指名候補とみてよさそう。

まず、抜群のスタート。
OLがブロックしようと思ったらもう抜かれてる。
少し大げさに言いましたが、そのくらいスタートは早い。
彼との勝負は一瞬で決まります。
足速いからスクランブルに出たQBも仕留められる。

映像を探してもまともに1 on 1で相手にされることはない。
大体が彼とは逆サイドにプレイされるか、コンボブロックで沈黙。
その代わり少ないチャンスは生かしてビッグプレイ決める。
孤立させられるということはその選手にとっては面白くありませんが、チームにとっては良いことです。
ティボドーがコンボブロックされるということはほかの誰かに対するブロックは薄くなります。
そう考えると活躍してなくてもチームへの貢献度は大きい。
逆にほかの選手が活躍できなけれな、ミシガン対ジョージア戦みたいになってしまうリスクもあります。

パスカバーも少しはやります。
ど下手くそですが。
とりあえず自分の責任ゾーンに下がってるだけ感がある。
レシーバーの数とか近くのレシーバーがめがける方向を見てる印象はなし。

あとは細身やからまともにブロック食らってしまうとそのまま取られっぱなしということもしばしば。

トレイボン・ウォーカー

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身長:6’5(195cm)
体重:272lbs(123kg)
腕の長さ:35 1/2in(90cm)
手の大きさ:10 3/4in(27.3cm)
NFL Prospect Grade:6.48

40ヤード走:4.51
ベンチプレス:記録なし
垂直跳び:35 1/2in(90cm)
立ち幅跳び:123in(312cm)
3コーンドリル:6.89

スクロールできます
SEASONTEAMTOTSOLOASTPDSACKFFINTYDSTD
2019UGAUGA159612.50000
2020UGAUGA1367111000
2021UGAUGA371918260000
ESPNから引用

デカい、手足長い、ポイントオブアタックでパワフル
相手をカチ上げる方法をよく知ってる
おしりから手に力を伝えて相手のショルダーパッドを浮かす
手足の長さがへばりつくブロックを難しくする
純粋な力でパスラッシュのレーンを切り開く
試合の最後まで立ち続ける

インサイドだろうがアウトサイドだろうがスタートは平均以下
下半身は硬い
ショルダーパッドの位置が高い、流れるような動きがない
パシュートは鈍い
エッジからエッジまで守れるほどの脅威はない

ぼくが好きなタイプの選手。
つまりフィジカルでタフな脳筋です。
でもそれは基礎テクニックをよく調教されている証です。
だからSECの試合が好きなんです。

彼が得意なのは手の突っ張りです。
明らかなパスシチュエーション以外は、最初のワンヒットで相手の足を止めます。
必ず自分が行かせたくない方向とは逆の手で突っ張る。
例えば、ディフェンスから見てウォーカーが右側のエッジにセットしていた場合、彼の責任は基本的に自分より右側のオープンにキャリアーを行かせないことです。
その時、彼は必ず左手で相手OTとセパレーションをつくります。
右手はフリーの状態です。
半身を自由にしていれば、オープンに抜かれることはありません。
そしてしかるべき時に相手を捌く。

すごく初歩的で基礎的なことですが、それが難しい。
それを可能にしているのはしっかりした踏み込みとワイドな足幅、OTより下側からヒットすることです。
重心低く斜め下から支えることで自分より大きな相手もガッチリ抑え込むことができるのです。
流石にアラバマのエバン・ニール(Evan Neal)には苦戦していましたが。
そのフィジカルゆえに彼はインテリアラインもこなします。

ほかには何もない。
爆発的なスタートもクイックネスも華麗なハンドスワイプもない。
あるのは圧力だけ。
それだけでSECのトップエッジラッシャーに上り詰めた男。

彼の強さを証明する動画は、ぼくのツイッターで紹介しております。

ジョージ・カーラフティス

Embed from Getty Images

身長:6’4(193cm)
体重:266lbs(120kg)
腕の長さ:32 5/8in(82cm)
手の大きさ:10 1/4in(26.0cm)
NFL Prospect Grade:6.40

40ヤード走:記録なし
ベンチプレス:21回
垂直跳び:38in(96cm)
立ち幅跳び:121in(307cm)
3コーンドリル:記録なし

スクロールできます
SEASONTEAMTOTSOLOASTPDSACKFFINTYDSTD
2019PURPUR54302427.51100
2020PURPUR431020000
2021PURPUR36251124.52000
ESPNから引用

デカいおしりと良く鍛えられた身体
すでにプロの特性を持っている
手とおしりの爆発力
パンチ・リリースでBギャップこじ開ける
OTの踏ん張りを試すようなブルラッシュ
足首の柔らかさが傾ける姿勢と方向転換をつくり出す
粘り強く試合の最後までプレイし続ける

ランに対してはそこまでビッグプレイ決められない
若干動きがカクカクしがち
オハイオ州立のOT相手には苦戦した
デカいOTにはパスラッシュの勢い殺される

大柄で筋肉質な見た目からスピード型の選手。
スピード型といってもティボドーとは少し違います。
カーラフティスはシンプルに走るのが速い。
ゴール前のシチュエーションで逆サイドのQBネイキッドに追いつくくらい速い。
ティボドーとは違うタイプの速さですが、ブロックが間に合わないのは一緒。
プルからキックアウトに向かおうとブロッカーが前を見た瞬間、彼はもうRBの目の前にいる。

パスラッシュもぎりぎりQBに到達するように外側を回り込みます。
足が速くて上手いことOTぎりぎりのラインからラッシュします。
OTからすれば上手いこと外に流そうとしても流せない。
良いラインでラッシュしながらパンチも捌きます。

それとフィジカルもしっかり強い。
運動能力とパワフルさでぐりぐりOTを押し込みます。
手の使い方も上手い。

壊滅的な欠点もなくシンプルに良い選手です。

ジャーメイン・ジョンソン

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身長:6’5(195cm)
体重:254lbs(115kg)
腕の長さ:34in(86cm)
手の大きさ:9 7/8in(25.0cm)
NFL Prospect Grade:6.49

40ヤード走:4.58
ベンチプレス:記録なし
垂直跳び:32in(81cm)
立ち幅跳び:125in(317cm)
3コーンドリル:記録なし

スクロールできます
SEASONTEAMTOTSOLOASTPDSACKFFINTYDSTD
2019UGAUGA2091112.51000
2020UGAUGA14104040000
2021FSUFSU7034362122000
ESPNから引用

肩幅広くてウィングスパン長い
21年になってから分厚く強い下半身になった
最初のヒットがおしりから爆発力がある
ブロッカーのショルダーパッドをカチ上げてエッジを支配する
ハードに素早くプレイし続ける、ブロックでとられっぱなしはない
機敏な方向転換
常にボールの近く、タックルできる距離にいる

ランゲームでは一貫性がない
外側の肩をブロックされるとコンテインを諦める
暴力的な手だが未熟

ジョージアにいたのは知りませんでした。
フロリダ州立に転校して正解やね。

ランでもパスでもとりあえず思いっきりヒットする。
その姿勢は評価します。
でもランディフェンスは微妙かな。
ノースカロライナ大学との試合見てるとそこまで脅威に思えない。

ハンドテクニックが冴えてる時とそうじゃない時の差が激しい。
冴えてる時は相手OLのブロックをいなすのが上手い。
自分から積極的にカマすのではなく、相手が打つパンチをきれいにはたき落とすハンドスワイプは一級品です。
柔道の組み手争いをイメージしてください。
相手に柔道着を掴まれたくないからバシバシとはたいたり払いのけたりしています。
パスラッシュとプロテクションの争いも似たところがあります。
その組み手争いに長けています。
ムキムキな見た目とは裏腹に繊細なテクニックを持つ選手です。

反面、ダメな時はさっぱりダメ。
うんともすんともラッシュがかからない。

転校したのも納得かな。
ことしのジョージアなら先発ではムリだったでしょう。

まとめ

このほかの選手はサイトによって順番がまちまちですが、おおよそ下記のとおり。

アーノルド・エビケティ(Arnold Ebiketie)ペンシルバニア州立大学(Penn State)
ボイェ・マフェ(Boye Mafe)ミネソタ大学
デビッド・オジャボ(David Ojabo)ミシガン大学
キングスリー・エナグバリ(Kingsley Enagbare)サウスカロライナ大学
ドレイク・ジョンソン(Drake Jackson)南カリフォルニア大学(USC)
ニック・ボニート(Nik Bonitto)オクラホマ大学

オジャボはプロデイでアキレス腱断裂の大けがを負ったとか。
ESPNによると、6カ月ほどの治療期間が必要だそうなので、指名順位は下がりそうです。

エッジラッシャーは毎年需要が高いポジションなので、大学からの供給量も増加している印象。
QBのリーグとも言われるNFLでは、パスラッシュが命。
どれだけランを止めてもQB1人がピュッとパスを通すだけでゲームが進みます。
ならば、そのQBにパスを投げさせなければいいじゃないかということでサックの稼ぎ頭であるエッジラッシャーの価値が高まっているというわけです。

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