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別にぼくがつくった動画ではないし、宣伝でもありません。
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さて、今回からドラフト注目選手もディフェンスに移ります。
ぼくはディフェンス畑なもんでディフェンスの選手をよく見ます。
大学生だった昔、監督から教わったことは「フットボールはまずディフェンスをつくってからオフェンス」ということです。
勝負は相手のやりたいことをさせないってのが1番大事です。
相手の戦略を潰してから自分たちのやりたいことをやる。
その中でも今回紹介するDTは最重要ポジションです。
ディフェンスの最前列、真ん中が弱ければ試合には勝てません。
フットボールは陣取り合戦なので、前線の上げ下げが勝敗に直結します。
その前線となるスクリメージラインをいかに上げさせないかという重要な任務をDTは担っています。
サック数やタックル数、INT数などの目に見えるスタッツとは違いますが、ほかのディフェンダーが活躍できるのはDTの懸命な努力があってこそです。
これからはもっとDTに感謝して試合を見てください。
上位指名が注目される選手
ジョーダン・デービス(Jordan Davis)ジョージア大学
デマービン・リアル(DeMarvin Leal)テキサス農工大学(Texas A&M)
デボンテ・ワイアット(Devonte Wyatt)ジョージア大学
フィダリアン・マシス(Phidarian Mathis)アラバマ大学
ペリオン・ウィンフリー(Perrion Winfrey)オクラホマ大学
赤とかえんじ色のチームばっかり。
多くの海外サイトでは21年シーズン全米王者となったジョージアからは2人がトップ5に入っています。
SECばっかりですが、強い大学には良いDTがいます。
ジョーダン・デービス
SEASON | TEAM | TOT | SOLO | AST | PD | SACK | FF | INT | YDS | TD |
---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|
2018 | UGA | 25 | 6 | 19 | 0 | 1.5 | 0 | 0 | 0 | 0 |
2019 | UGA | 18 | 7 | 11 | 0 | 2.5 | 0 | 0 | 0 | 0 |
2020 | UGA | 16 | 7 | 9 | 0 | 1 | 0 | 0 | 0 | 0 |
2021 | UGA | 32 | 17 | 15 | 1 | 2 | 0 | 0 | 0 | 0 |
破壊力満点の巨漢NTです。
CFBのナショナルチャンピオンシップをご覧になった方はよく分かると思います。
フィールドの真ん中を支配しています。
NTの主な役割はダブルチームを受け止めて押されない、そしてILBを自由にプレイさせることです。
彼はそれ以上に自分で相手のプレイを潰すことができます。
それが可能なのは巨体ゆえ。
常にフィールド上で最も大きな人間です。
加えて、丁寧なテクニックも持ち合わせています。
NTやDTはややもすると頭からヒットしがちですが、彼はしっかり手でヒットします。
それに手の使い方が上手い。
最初のヒットでしっかり手をピンと張ってOLが懐に入れないようにしながら、相手の腕を振り払ってキャリアーに向かいます。
最初からOLを躱してダブルチームに割り込むのも優秀。
テクニックだけでなく、頭も冴えてます。
場面、状況ごとに自分が何をすべきか、何をしてはいけないかがよく分かってる動き方をします。
ランディフェンスでもしっかりクロスフェイスしながら、最後にブロック切ってタックルする。
コーチからすれば、こんな子がおったら嬉しいだろうなという良い子ちゃんでもあります。
NFL.comの短所よりもぼくが気になるのは、NFLのダブルチームに対処できるかどうかです。
アラバマとの試合では、さすがにアラバマのOL相手ではダブルチームでしっかり捲られるときもありました。
デービスに2人とられる分、LBは自由に動けますが、すんなりブロックされるのはスクリメージラインを押し上げられることにつながります。
それでも、ことしナンバー1DTの座は堅いのに違いありません。
デマービン・リアル
SEASON | TEAM | TOT | SOLO | AST | PD | SACK | FF | INT | YDS | TD |
---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|
2019 | TA&M | 38 | 14 | 24 | 0 | 2 | 0 | 0 | 0 | 0 |
2020 | TA&M | 37 | 18 | 19 | 3 | 2.5 | 1 | 1 | 43 | 0 |
2021 | TA&M | 58 | 27 | 31 | 2 | 8.5 | 1 | 0 | 0 | 0 |
正直なところ、この選手はDTなのかDEなのかよく分からないのが現状です。
実際の試合ではDEとしても多くプレイしていました。
海外サイトではDTとして扱っているところもあったほか、DEには優秀な選手も多くいるので今回はDTとして取り上げることにしました。
スルスル動くのは得意だけど明確な強さはない。
よく言えば万能、悪く言えば器用貧乏をそのまま表した子です。
ただ、それが悪いこととは限りません。
ぼくの個人的な見解ですが、ここ10年ほどのディフェンスはポジションの境界があいまいになりつつあります。
英語では汎用性という意味の「versatile」という言葉がよく使われますが、複数のポジションを高次元でこなせる選手は重宝される傾向にあります。
インサイド・アウトサイドともに活躍した彼は3-4ベース、4-3ベースどちらでもそれなりにはプレイできる可能性があります。
その逆もしかり。
デボンテ・ワイアット
SEASON | TEAM | TOT | SOLO | AST | PD | SACK | FF | INT | YDS | TD |
---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|
2018 | UGA | 19 | 8 | 11 | 1 | 1.5 | 0 | 0 | 0 | 0 |
2019 | UGA | 30 | 11 | 19 | 0 | 1 | 0 | 0 | 0 | 0 |
2020 | UGA | 25 | 12 | 13 | 1 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 |
2021 | UGA | 39 | 18 | 21 | 1 | 2.5 | 2 | 0 | 0 | 0 |
かわいい顔してる。
ジョーダン・デービスがディフェンスのアンカーとなり、このワイアットが動ける3-テクニックとしてスクリメージの中央を抑えるのがジョージアのディフェンスでした。
短所に書いてあることはその通りだと思います。
ただし、良いところもちゃんとあります。
彼の良さはデービスにはない万能さです。
3-テクはもちろん、エッジもできてQBスパイも可能です。
一応スパイテクニックについて説明しておくと、よく走るQBが相手だとポケットのすきまからスルスルとスクランブル発進してしまうことが多々発生します。
せっかくパスカバーできていてもスクランブルで前進されてはかなわんということで、QBがポケットから逃げ出したとき即座に仕留めるのがQBスパイです。
300lbs超えの男がスパイするのは、なかなか難しいことです。
それをできるのが素晴らしい。
パスラッシュも良いね。
シニアボウルの練習ではリップでブイブイいわせてました。
ランに対する張り切りも好印象。
フィダリアン・マシス
SEASON | TEAM | TOT | SOLO | AST | PD | SACK | FF | INT | YDS | TD |
---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|
2018 | ALA | 18 | 4 | 14 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 |
2019 | ALA | 27 | 13 | 14 | 0 | 0 | 1 | 0 | 0 | 0 |
2020 | ALA | 31 | 16 | 15 | 3 | 1.5 | 1 | 0 | 0 | 0 |
2021 | ALA | 53 | 20 | 33 | 2 | 9 | 1 | 0 | 0 | 0 |
21年は恐ろしいスタッツでした。
インテリアラインなのにトータル53タックル、9サックとは何事でしょうか?
それも長所にある汎用性がもたらした結果でしょう。
アラバマの試合ってどいつもこいつも活躍するから個人で誰が上手いというのがわかりにくいのも困りもんです。
非常に激しいプレイスタイルでぼく好みです。
ラン・パスともにバチバチにヒットして相手を圧倒してやろうという気概を感じます。
横に広がるランにはついて行けないとNFL.comにはありますが、スクリーンやオープンのランにも最後まで走ってタックルしてるシーンもありました。
一方、ジョージア大学戦では割とコテンパンにブロックされてる時も散見されたのでダブルチームを受けきる力はなさそうです。
ペリオン・ウィンフリー
街で見かけたら絶対目そらす。
アイオワ州立大学との試合で相手QBへのハードヒットが印象的な選手。
笛が吹かれるまでやり切るのは良いことです。
パスラッシュもしっかり右往左往しながらプレッシャーをかけ続けます。
ランディフェンスでもスイムやハンドスワイプでギャップに割り込むことを得意とします。
特に21年はサック数も多く評価を高めました。
細身を生かして40ヤード走もDTとは思えない記録を出しています。
この選手に関しては欠点がよく目につきます。
まず、フィジカルが足りない。
細身なのでイメージどおりですが、真正面からしっかりブロックされると太刀打ちできない。
腕をしっかり張るタイプではないので余計懐に潜り込まれます。
それに、40ヤード走のタイムが良い割にはクイックネスに疑問あり。
40ヤード走は陸上的な走り方が求められるのに対し、多くのスポーツでは低い体勢でどの方向にも素早く動けるよう足幅を広く保つ必要があります。
その点、彼はスタート直後から足幅が狭く前にしか力が伝わらない体勢になってしまいます。
まとめ
このほか、有望な選手は次のとおり。
トラビス・ジョーンズ(Travis Jones)コネチカット大学(UConn)
ニール・ファレル・ジュニア(Neil Farrell Jr.)ルイジアナ州立大学(LSU)
ハスケル・ギャレット(Haskell Garrett)オハイオ州立大学
サイトによっては紹介した5人と入れ替わってトップ5に入っている選手もいましたが、今回は割愛させてください。
代わりに冒頭紹介したぼくのツイッターでハイライト動画をツイートでもしようかと思います。
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