こんにちは。
4月になると、毎年オフィス街や電車は新入社員でいっぱいになりますよね。
フレッシュでこれからの新生活を楽しみにしている若者を見ると、初々しくてほのぼのした気分になります。
ぼくは社会人になってからというもの、同期という存在がいません。
随時募集の会社でしか働いた経験がないもんで、この時期はなんだか羨ましいと同時に寂しい気持ちにもなるのです。
しかし、最近は同期がいなくて逆に幸せだったのかもしれないと思っています。
というのも、同期というものは心強い仲間となる反面、めんどくさい競争相手にもなります。
ひとりなら上司は否が応でもぼく1人を相手することになるので、仲良くなりやすい。
オマケに「きょうは残業して仕事の勉強しようよ」とかのたまうフルスロットルボーイ・ガールに煩わされる心配も無用。
ひとつ新社会人にアドバイスするとしたら、「人並みにのんびり楽に生きられればそれで良い、出世や苦労なんか興味ない」と思っても、人並みにのんびり生きるためには意外と必死に仕事をしなければならないということです。
昨今、パワハラとかが非常に厳しいので、上司や先輩はキツい言い方をしません。
それに甘えてテキトーにしているとどこかでツケが回ってきます。
質問や雑談するなりして縦横の関係含めて社内外の人と仲良くなって意欲的に仕事することが肝要です。
ガラにもなくまじめなことを言ってしまった。
あっ、ちなみにこのブログは仕事中に書いてます。
さて、自分がブログサボったさいでドラフトまで日が少なくなってしまいました。
今回はLB編。
オフェンスのリーダーがQBならディフェンスのリーダーはLBです。
ぼくはLBが1番好きなんだな~。
なんせやってたから。
1番タックルできるこのポジションほどフットボールで面白いものはなし!
個人的にはそう思っています、個人的には。
上位指名が注目される選手
デビン・ロイド(Devin Lloyd)ユタ大学
ナコビ・ディーン(Nakobe Dean)ジョージア大学
クリスチャン・ハリス(Christian Harris)アラバマ大学
クエイ・ウォーカー(Quay Walker)ジョージア大学
チャド・ムマ(Chad Muma)ワイオミング大学
トップ2はこの2人で確定ですが、そのほかは各サイトによってまちまち。
大体平均するとこんな感じかと思います。
ジョージアは強いね。
先に言っておくとぼくのお気に入りはチャド・ムマです。
デビン・ロイド
SEASON | TEAM | TOT | SOLO | AST | PD | SACK | FF | INT | YDS | TD |
---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|
2018 | UTAH | 6 | 3 | 3 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 |
2019 | UTAH | 91 | 48 | 43 | 2 | 6.5 | 0 | 1 | 64 | 1 |
2020 | UTAH | 48 | 33 | 15 | 0 | 2 | 1 | 0 | 0 | 0 |
2021 | UTAH | 111 | 66 | 45 | 6 | 8 | 1 | 4 | 36 | 2 |
今風のLBといったところでしょうか。
タッパも十分、シュッとした体型で足が速い。
21年シーズンのスタッツはサック、ファンブルフォース、インターセプトとすべて記録する豪華なもの。
LBと一口に言ってもインサイド、アウトサイド、エッジラッシャーなどさまざまありますが、割とどれでもそつなくこなせるのが魅力です。
ランディフェンスは非常に上手い。
クロージングスピードという言葉があります。
ボールキャリアーまで詰める速さのことですが、彼はそこが秀でてる。
RBがデイライトを見つけたときに縦に急加速するのと同じで、LBもタックルできるレーンを見つけたときは急加速します。
相手に全然ヤードを稼がせずにタックルできる良い選手です。
それにサイドラインまでしっかり追いかける能力も持っています。
OLのブロックに対して力負けしないのも好印象です。
シュッとした細身のLBはブロック処理に苦戦しがちですが、ヒットすると決めたときは全然押されずギャップを詰めることが可能です。
懸念があるとすれば、飛び込むようにタックルすること。
足腰強いボールキャリアーだと振り払われることもあるかもしれません。
「Drive your feet」ってのは確実にタックルするために非常に重要な要素です。
パスディフェンスは必要にして十分、そのくらいです。
特別上手いということもありませんが、LBだったらこのくらいという水準には達しています。
しっかり自分の責任のゾーンに入ってくるかもしれないレシーバーを確認しながらカバーしており、よく調教されているなと感じます。
彼の重要な特性として、ブロックをすり抜ける流体のような身のこなしがあります。
上体を低く保ちながらディップすることでブロッカーは芯を捉えることができません。
ブリッツでは結構生きてる。
ハンドスワイプも上々、ブロックを受けない方法をよく知っています。
ヒットするときはヒットするけど、するりとかわすときはかわす、剛柔の使い分けに定評あり。
短所に書いてあるブリガムヤング(BYU)戦を見ると確かに大苦戦していました。
ゾーンブロックではRBに自分の裏を抜かれ、タックルできずというシーンが散見されました。
ほかの大学との対戦ではゾーンでも決められたホールに素早く突っ込みタックルできているのですが、BYU相手にはどこか迷いがあるかのような動きで精彩を欠いていたのが、気になる点。
ナコビ・ディーン
SEASON | TEAM | TOT | SOLO | AST | PD | SACK | FF | INT | YDS | TD |
---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|
2019 | UGA | 25 | 14 | 11 | 2 | 0 | 1 | 0 | 0 | 0 |
2020 | UGA | 71 | 39 | 32 | 0 | 1.5 | 0 | 0 | 0 | 0 |
2021 | UGA | 72 | 36 | 36 | 6 | 6 | 2 | 2 | 50 | 1 |
ロイドと反対で小柄な選手。
スタッツが抜群なのは一緒。
ことしのジョージアはLB全員がポジションランキングトップ10に入っていますが、彼がそのリーダーです。
毎試合必ずビッグプレイ決める選手。
その原動力は新聞記者と同じ、成果は足で稼ぐ。
ずーっと駆け回ってます。
運動能力がブリッツとパスカバーに生かされてるのがよく分かります。
ブリッツでは、別にハンドテクニックなんかありません。
とにかく縦の圧力でサックに持ち込む。
ブロックされながらもQBに向かって一直線。
足動かし続ければいつかQBに到達する、それを信じて走り続ける男。
パスカバーも走り続ける。
プレイスピードは並のRBより速いかもしれません。
オフェンス目線だとLB相手にはスピードのミスマッチで勝負するのが定石ですが、それが通用しません。
オープンフィールドでもボールキャッチするころにはもう目の前にいるか、インターセプトしてる。
特別にリアクションが早い選手ではありませんし、体格も小さい。
それをすべてスピードと運動量で補っています。
ただしランディフェンスでは、大柄のRBにはパワー負けします。
ショートヤードのシチュエーションでは苦労すると思います。
ジョージアはフロント7全員がオールアメリカ級だったので、欠点は上手く隠れていますが、単品として見た場合、NFLレベルのフィジカルについて行けるかが課題となります。
ぼくは手が小さいとか、腕が短いとか、身長が低いとか身体的特徴に関する懸念はよっぽどじゃなければあまり気にしないようにしています。
ラッセル・ウィルソン(Russell Wilson)やカイラー・マレー(Kyler Murray)も散々言われていましたが、NFLでは立派にやっています。
クリスチャン・ハリス
SEASON | TEAM | TOT | SOLO | AST | PD | SACK | FF | INT | YDS | TD |
---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|
2019 | ALA | 63 | 29 | 34 | 1 | 0 | 1 | 0 | 0 | 0 |
2020 | ALA | 79 | 52 | 27 | 2 | 4.5 | 0 | 1 | 0 | 0 |
2021 | ALA | 79 | 45 | 34 | 3 | 5.5 | 2 | 0 | 0 | 0 |
正直なところ、なぜこの順位に彼がいるかは謎。
ぼくにはそこまで良い選手には思えません。
とはいえ、高次元でプレイする選手です。
アラバマで3年間出場し続けるのは並大抵のことではありません。
アラバマらしくフィジカルは上々。
数々のRBをぶっ飛ばしてきました。
オープンフィールドでのパシュートも正確です。
パスカバーもなかなか。
シャロークロスにマンカバーでついて行けるLBは希有な存在です。
ブリッツも得意な選手です。OLにフィジカル負けしないので、ものすごいスピードでQBに詰め寄ります。
あまり評価していない部分は、まずリアクションです。
ちゃんとOL見てるのか疑問なときがあります。
ミスディレクションのプレイにはしっかり反応できるのに、ただのプルアウトは見えていないのか逆サイドに動いてたりします。
それで簡単にブロックされる。
次にブロックの処理が下手くそ。
フィジカル強いくせにランブロックにはめっぽう弱い。
ちゃんと手を使ってヒットしてもすぐにブロック外せず、とられっぱなしで終わることもしばしば。
プレイオフチャンピオンシップのジョージア大学戦ではそれが顕著でした。
もしかしたらバックスばかり見てしまう癖があるのかもしれません。
いままでのアラバマのLBほど期待はしない方が良い選手だとぼくは思います。
そもそもアラバマのLBはプロに行ったらそこまで活躍してるイメージないけど。
クエイ・ウォーカー
SEASON | TEAM | TOT | SOLO | AST | PD | SACK | FF | INT | YDS | TD |
---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|
2018 | UGA | 6 | 4 | 2 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 |
2019 | UGA | 23 | 12 | 11 | 0 | 2.5 | 0 | 0 | 0 | 0 |
2020 | UGA | 43 | 26 | 17 | 0 | 1 | 0 | 0 | 0 | 0 |
2021 | UGA | 63 | 39 | 24 | 2 | 1.5 | 0 | 0 | 0 | 0 |
この5人の中ではフィジカルはナンバー1か。
それもターゲティングをとられるようなヒットではなくしっかり胸でタックルできます。
ディーンよりガタイもデカくリアクションも早いです。
運動量はディーンほどではない。
リラックスしてるように見えます。
別に手を抜いているとかそういうことではなく、気持ちに余裕がある動き方をしています。
さっさっとリアクションしてさっさっとブロック外してバチコンとタックル決める。
スタイリッシュなプレイスタイルに憧れちゃう。
40ヤード走のタイムほどフィールド上の動きは速くありません。
というか速いときとそうでないときのムラがあるように感じます。
とにかく速ければ良いということもありませんが、「あれっ、こんな遅かったっけ?」てときもある。
パスカバーには期待しないでください。
なにも分かってない訳ではないでしょうが、SECチャンピオンシップのアラバマ戦では自分の裏にスッとパス通されていました。
エブリダウンLBではなく1stダウンとかで使う方が正しい選手かもしれません。
チャド・ムマ
SEASON | TEAM | TOT | SOLO | AST | PD | SACK | FF | INT | YDS | TD |
---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|
2018 | WYO | 2 | 1 | 1 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 |
2019 | WYO | 51 | 28 | 23 | 1 | 1 | 0 | 0 | 0 | 0 |
2020 | WYO | 71 | 33 | 38 | 1 | 3 | 1 | 0 | 0 | 0 |
2021 | WYO | 142 | 85 | 57 | 1 | 1.5 | 0 | 3 | 68 | 2 |
オールドスクールなLB。
ぼくがアメフトをやっていた一昔前はこんなLBの動き方を教えられました。
ランディフェンスでは、じわりじわりと動きつつ、デイライトを見つけたら一気にボールキャリアーに詰める。
タックルは胸で当たってがっちりラップアップ、腰を寄せて押し倒す。
フットボールにおけるタックルってのはこれだ!という基本の動きを忠実に再現しています。
欠点は多いです。
まず、打たれ弱い。
ブロッカーに対して自分からヒットして次へ抜けるということはできません。
なんとか避けようとするあまり、大回りなコースになってしまい、キャリアーに到達できないこともしばしば。
いざヒットしても弱い。
そのままブロックされてしまいます。
次に、最初の一歩が横に流れがち。
LBはまず前に動かなければなりません。横に動いてもその分RBとの距離は縮まらないので。
横にステップを踏むことから、オーバーランにつながります。
ぼくらはオーバーパーシュートと教わりましたが、どうやら和製英語らしい。
NFL.comではオーバーランと書いてありました。
要はRBの走ろうとするコースに先回りしてしまい、インサイドにカットを切られるような走り方のことを言います。
フリーで動ければ強いけど、NFLレベルでは辛いかもしれません。
ブリッツは大したことありません。
きれいにブロックされる。
インターセプトなどの華々しい記録は残っていますが、若干ラッキーパンチ的な要素も多いので、数字どおりの選手ではありません。
でも、よくQBの目は追いかけています。
あんまり大した選手ではありませんが、この昔ながらの選手は好きです。
頑張って欲しい。
まとめ
このほか、有望選手は下記のとおり。
デモン・クラーク(Damone Clark)ルイジアナ州立大学(LSU)
トロイ・アンダーセン(Troy Andersen)モンタナ州立大学
リオ・シャネル(Leo Chenal)ウィスコンシン大学
チャニング・ティンドール(Channing Tindall)ジョージア大学
ブランドン・スミス(Brandon Smith)ペンシルバニア州立大学(Penn State)
ブライアン・アサモア(Brian Asamoah)オクラホマ大学
この中の選手のうち数人は上位5人と入れ替わる可能性もあります。
ペンステートという大学はLBの育成で有名な学校です。
ナバーロ・ボウマン(Navorro Bowman)やマイカ・パーソンズ(Micah Parsons)など、ペンステートで11番を背負っているLBはNFLの1巡指名候補と思ってもらってかまいません。
スミスは12番ですが。
最近はLSUもLBの育成に長けています。
特にプロで活躍できる選手が多い。
パトリック・クイーン(Patrick Queen)やクウォン・アレクサンダー(Kwon Alexander)、ディオン・ジョーンズ(Deion Jones)、デビン・ホワイト(Devin White)などなど、プロ入り後の活躍はアラバマよりLSUの選手の方が多い印象です。
しかし、ことしのジョージアLB三銃士はえげつない。
こんなに1校から有望LBがまとめて出てくるのはクレイ・マシューズ(Clay Matthews)とレイ・マウアルガ(Rey Maualuga)、ブライアン・クッシング(Brian Cushing)を輩出した09年のUSCくらいでしょうか?
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