フットボール教室 – RPO

こんにちは。

現代フットボールで最も重要と言っても過言ではないプレイ、それはRPO(ラン・パス・オプション)。
いまやカレッジからNFLまで猫も杓子もRPOを使う時代です。
でもイマイチよく分かっていない部分が多い。
というわけで、今回はRPOとは何か、どんなプレイがあるのかなどについて学んでいきます。

目次

RPOとは何か

RPOとは、その名のとおりランとパスをチョイスするオプションプレイです。
よく使われるのはインサイドゾーンとフロントサイドまたはバックサイドのスロットレシーバーのスラントや短いシーム(ポップ)を選択するプレイです。

一般的にはこういうプレイが多いと思います。
この図の場合、サムがインサイドゾーンに食いつけばスラントへパス、そうでなければハンドオフという具合です。

RPOをプレイする上で重要なのは、オフェンスとディフェンスの人数差です。

まずボックスから見ます。
ブロッカーの数は6人、ディフェンスの数も6人です。
1人ずつブロックすればRBをタックルできる人間はいないため、この状態ではランが有利となります。

次にレシーバー側。
レシーバーは2人、ディフェンスはSSを含めて3人います。
こちらはディフェンスの方が有利な状況です。

ではスナップ後にサムがランに食いつくとどうなるのでしょうか?

元々ボックスにいたディフェンダーはそれぞれのギャップを負担します。
サムはカットバックのためにボックスに詰めてきます。

今度はOLが6人に対し、ディフェンダーが7人となり、ランは不利な状況となります。

その代わり、レシーバーサイドはレシーバー2人に対し、ディフェンダーが2人となります。
しかもSSはディープにいるのでスラントには間に合いません。

ボックスの中と外の狭間で宙ぶらりんとなったディフェンダーの動きによって変わる人数差を生かしたプレイがRPOです。

レシーバーが走るルートは、スラントやポップのほか、ヒッチ、スティックなどがあります。

プレスナップRPOとポストスナップRPO

RPOにはプレスナップRPOとポストスナップRPOがあるそうな。

ポストスナップRPOは先ほど説明したとおりのプレイです。

プレスナップRPOは実際にプレイを見てもRPOとは分からない。
なぜならスナップするときにはランとパスのどちらにするか決まっているから。

例えば、オフェンスが3 by 1のセットのとき、ディフェンスがこういうフォーメーションを敷いたとします。
この場合は3人のレシーバーサイドに投げます。
ディフェンスの人数が足りていないためです。

逆にこういうフォーメーションの場合はランを選択します。
理由は同じく人数の問題です。

このようにプレスナップRPOは相手の体型を見て判断してからプレイが始まるため、RPOだとは分かりません。
目の肥えた方なら分かるのかもしれませんが。

上の図の場合は、人数差を考慮したプレスナップRPOです。
ほかにもレシーバーにマッチアップするディフェンダーとの位置関係(レバレッジ)を見てからランかパスを判断するタイプのプレスナップRPOもあります。

RPOのバリエーション

最後はRPOのバリエーションを確認してみましょう。

Inside Zone Backside Screen RPO(インサイドゾーン・バックサイドスクリーンRPO)

こちらはインサイドゾーンとバックサイドのバブルスクリーンを組み合わせたRPO。
この図の場合は、スクリーンに投げた方が効果的です。

Power RPO(パワーRPO)

XandOJunkie氏のTwitterより

こちらはパワーを使ったRPOです。
リードする対象はなんとSS!
ディフェンスの最後方に位置するSAFをオプションの対象にされるとどう守れば良いのでしょう?
SAFより後ろにはもうディフェンダーはいないのに。
カバー1にしてもインサイドレバレッジを生かしたプレイなので分が悪い。

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