今週のSEC 2022 Week 7

こんにちは。

ぼくはブラックバス釣りが好きだからバス釣りYouTuberの動画をよく見ます。しかし、ここに釣りガールなんて人間が入るとどうなるでしょう?おじさんが狂います。コメント欄にはおじさんの応援コメントが。ただし、このコメントからはおじさん独特の不気味さが漂っています。いわゆるおじさん構文という言葉も流行りましたが、それに似ている。コメントからガマン汁が溢れているのです。純粋に応援しているのかもしれませんがなんだかイカ臭いのです。アメフト関係ではそんなことありませんか?女へのコメントは慎重に。

さて、ぼくのブログはNFLとCFBについてあれこれと言っておきながら、カレッジの情報を全然書いていない。というのも最初は何か試合を観た結果、データを取りながら試合を振り返った方が良いと考えていました。ところが、カレッジはNFL Gamepassのように日本からフルゲームを観る方法がありません。All 22の映像もないし、繰り返し見返すことができないならやらなくていいかと思っていた次第です。いや、それはイカんでしょ!ということで、簡単ではありますが、ハイライトを基に試合結果をおさらいしていこうと思います。

対象となるのは、ぼくが応援するOle Missが所属するSEC。勝手に全米最強のカンファレンスだと思っておりますが、あながち間違いではないはず。SECを制する者が全米を制する。ここ15年はそんな状態です。

それはともかく、早速今週の試合を振り返りましょう。

※チーム名のカッコ内はAPランキング

目次

Vanderbilt at Georgia (1)

Embed from Getty Images

プレビュー

全米1位のジョージアがホームでバンディーを迎え撃ちます。もはやこの試合の注目ポイントはなし。勝敗はやる前から決まっています。強いて言うとすればHC Kirby Smart(カービー・スマート)QB Stetson Bennett(ステットソン・ベネット)率いるジョージアがどれだけ得点できるかというくらいです。実際にはジョージアはタレントだらけで昨シーズンからドラフトで大量に選手が抜けたことを感じさせない強さを誇っています。

レビュー

予想どおり試合開始からジョージアがぶっちぎりました。見どころなんてものはございません。ジョージアにとってシーズンの中休みくらいの感覚か?長いシーズン、こういうこともある。

Vanderbilt 0 – 55 Georgia

感想

バンディーはずっと苦しいシーズンが続いています。ぼくがアメフトを見始めて強かったシーズンの記憶はなし。この試合も良いところはなし。カンファレンス内の試合はずっと勝てない状態をなんとかしないとHCが変わり続け、選手は転校し続けることになりそう。

Alabama (3) at Tennessee (6)

Embed from Getty Images

試合前の印象

この試合は対戦前から全米で最も注目される試合のひとつでした。アラバマはSEC West、テネシーはSEC Eastと地区が違うものの、“The Third Saturday in October”という伝統があるため、毎年対戦します。2006年以降、アラバマが全勝キープしています。それがなぜこんなにも注目を集めるのか?

それはテネシーが16年ぶりに勝つ可能性が高い試合だから。テネシーはJosh Heupel(ジョシュ・ハイペル)HCの下、着実に復活を遂げています。古豪と呼ばれるテネシーも最近はすっかり元気なし。それがハイペルHCとQB Hendon Hooker(ヘンドン・フッカー)のコンビにより生まれ変わりました。オフェンスは全米でもトップクラス。1試合当たりの平均得点は46.8点、パス平均ヤードは340ヤード、ラン平均ヤードは207ヤードとおよそNFLでは考えられない爆発力があります。

対するアラバマはここ10何年ほどの圧倒的強さはなし。QB Bryce Young(ブライス・ヤング)RB Jahmyr Gibbs(ジャミア・ギブス)とOLは安定している一方、レシーバー陣にタレントがいません。ディフェンスもEDGE Will Anderson(ウィル・アンダーソン)LB Henry To’o To’o(ヘンリー・トオ・トオ)SAF Jordan Battle(ジョーダン・バトル)SAF Brian Branch(ブライアン・ブランチ)など、有名な選手はいますが、過去の選手と比べるとアンダーソン以外はパッとしない。

レビュー

さて、試合が始まると初っぱなからテネシーがフルスロットル!アラバマの最初のドライブを早々に抑えると、プレイアクションやショートパスでバリバリゲインしながらあっという間にゴール前へ。RB Jabari Small(ジャバリ・スモール)のランで先制のTD。返しのアラバマもプレッシャーを交わしながらヤングがパスをつなげ、ギブスがTDをお返しします。しかしテネシーは止まりません。続くドライブでWR Jaylin Hyatt(ジェイレン・ハイアット)プレイアクションからのポストでTDをお見舞い。その後ももう1TD 追加。アラバマは苦戦しFGひとつしか追加できず。2Q序盤の時点で21-10とテネシーがリードします。

さらにやっとテネシーのオフェンスが止まってパントというときにアラバマのリターナーがボールに触れたと勘違いしたのか、アラバマの34番の選手がリカバーに失敗しテネシーが攻撃権を取り返します。これにはアラバマのHC Nick Saban(ニック・セイバン)も激昂。

Barstool Sports公式Twitterより引用

いつものセイバンじゃないね。結局そのドライブもテネシーはTDにつなげます。しかし、アラバマも伊達じゃない。その後は息を吹き返し試合は撃ちあいに。エリートQBヤングはランとパスを使い分け、投げ分けながら得点を重ねます。結局前半は28-20テネシーのリードで折り返します。

後半に入るとテネシーのオフェンスにアラバマもアジャストし始めます。簡単には得点できなくなった間に度重なる反則の末、ギブスのTDで35-34と初めてアラバマがリードを奪います。それでもことしのテネシーは一味違う。完全な撃ちあいが始まりビッグプレイやターンオーバーの応酬で両チーム得点を重ねに重ねます。

そして勝負は4Q残り21秒、アラバマが50ヤードFGにこぎつけます。ところがこれを失敗!お返しのテネシーに残された時間はわずか15秒!これを決めるのがフッカーです。わずか2プレイで敵陣23ヤード付近まで攻め込んで残り時間は1秒。そしてFGは成功。世紀の名勝負となりました。

これにはテネシーファンもお祭り騒ぎ。

CBS Sports公式Twitterより引用

めでたいときには花火を上げろ!古今東西共通のルール。ちなみにゴールポストは観衆によって折られ、持ち去られ、最終的に川へ投げ捨てられたそうな。多分運んでるうちに「これどうするん?」的な空気が周囲には流れ始めたはず。それで誰かが川を見つけていったれー!ってなって捨てたんだと思います。着地点考えずにボケだしたお笑いと同じ。

アラバマ 49 – 52 テネシー

感想

テネシーのオフェンスはフッカーのショートパスとプレイアクションが軸になっているような印象です。ディープへのポストやシームをオープンにするための小細工が多数用意されています。

247 Sports公式Twitterより引用

アラバマはこのプレイに何回やられた?動画を見てもらえればどういうふうに動くかは線を引いてくれてます。スタックアラインから11番のハイアットがポストかシームを走るプレイですが、結局アラバマはこのプレイに対するアジャストを見いだすことができませんでした。スプリットフィールドのカバー7を使っていたのでしょうが、1/4ディープを守るCBとSAFの間を一生突かれていました。

アラバマは選手が負けたんじゃなくてセイバンが負けてんねん。

Auburn at Ole Miss (9)

Embed from Getty Images

プレビュー

Ole Missファンのぼくにとって、大いに個人的感情が入ることはご了承ください。

Ole Missはここまで全勝を守り、SEC West 2位に位置づけています。原動力はやはりオフェンス。特にランが強力なチームです。RB Quinshon Judkins(クインション・ジャドキンス)RB Zach Evans(ザック・エバンス)の2枚看板でとどまるところを知りません。QB Jaxon Dart(ジャクソン・ダート)はUSCから転校してきた当初、即先発と期待されたものの、パサーとしてはパッとしていません。でもダートも走れるけどね。ディフェンスは昨シーズンより安定しているとの評価も見かけますが、ぼくはあまり期待していません。SAF Otis Reese(オーティズ・リース)Isheem Young(イシーム・ヤング)は多少上手い。

対するオーバーンは、今シーズンもパッとしない。アラバマ州に生まれた者はアラバマ大学かオーバーン大学かを選択しなければ生きていけませんが、オーバーンを選択した人がちょっとかわいそう。HC Gus Malzahn(ガス・マルザーン)がいた頃は油断ならない強力なチームでしたが、最近は恐るるに足りず。強い選手といえばTank Bigsby(タンク・ビグスビー)という名前のとおり戦車のようなRBがいます。彼を軸にしたランプレイには要注意です。

レビュー

試合開始からすぐにOle Missはブッ飛ばしていきます。オーバーンのミスにつけこみ1Qから一気に得点を重ね、オーバーンを寄せつけません。ランはもちろん爆裂にゲインするのですが、プレイアクションが多く意外な展開でした。これは楽勝かと思いきや、2Qからは撃ちあいの様相に。やっぱりOle Missはランディフェンスに難あり。QBランには特に弱いのです。前半は28-17とOle Missのリードで折り返しますが、油断できない展開になりました。

3Qは2Qの延長みたいな印象。Ole MissがFGを追加し31-24とした直後のキックオフ、HC Lane Kiffin(レーン・キフィン)の異常さが発現します。なんとここでオンサイドキック!成功しガッツィコールとなりましたが、つくづく変人だと再認識したプレイでした。その後も撃ちあいが続き、勝負は4Qへ。と思ったら雷の影響で中断。リアルタイムでTwitterの更新を待っているうちにいつの間にか勝っていました。

Auburn 34 – 48 Ole Miss

感想

ビッグプレイの数で勝利した試合でした。オフェンスはいつもどおりランが爆発したわけです。ディフェンスもサックからのファンブルリカバーやINT 2回と得点されまくりながらもよくやってくれました。ちなみにこの試合、Ole Missは3人が100 ヤードランを達成しました。それはジャドキンス、エバンス、ダート(!?)。ところでいつまでランばっかりで勝負する?アラバマ戦もこの感じでいく?

ところで、なぜ3Qにオンサイドキックを選択したのでしょう?Twitterに上がっている動画を見てみましょう。

CBS Sports公式Twitterより引用

プレイ開始前のセットをご覧いただくと、オーバーンのキックリターンチームはフロントの外から2番目の選手が少し凹んだ位置にセットしています。そうなると10ヤードギリギリの位置に蹴ればリカバーしやすいというわけです。キフィンはこれを見てオンサイドキックを選択したのでしょう。だからってこの場面でやるか?

もうひとつぼくが変人だと思ったプレイを。

Ole Miss Football公式Twitterより引用

GH QB Counter fake HB Rail。Ole Missはランの脅威が凄まじいチームです。バックサイドのGHがプルしてQBがカウンター走ると見せかければ、いやが応にもディフェンスは反応します。そうなればエバンスがワイドオープン。ついでにフォーメーションも4 by 0のアンバランスにしてプレイサイドを広く使えるようにお膳立てしています。キフィンかOC Charlie Weis(チャーリー・ワイズ)の考えかは分かりませんが、性格悪いプレイコール。

オーバーンはまたも敗戦。今シーズンも負け越しそうな雰囲気が漂い始めました。決して弱いチームではありませんが、今ひとつディフェンスの踏ん張りがない。ランで448ヤード走られてどうする?まあ、それはともかくオーバーンは対アラバマ最終決戦兵器大学としての役割があるので、そちらで頑張ってもらいましょう。Ole Missには来年も負けてね。頼むで。

Mississippi State (16) at Kentucky (22)

Embed from Getty Images

プレビュー

ここ数年強くなってきたチームの対決。ついでに真のWill対決。

ミシシッピ州立のHC Mike Leach(マイク・リーチ)はエアレイドオフェンスの盟主です。その自慢のパスオフェンスを駆使し、QB Will Rogers Ⅲ(ウィル・ロジャース3世)はこれまでパスで2110ヤード(全米2位)TD 22回(同)を記録しています。さらにAP TOP 25の大学との試合ではQBレーティング152.3を叩き出すスーパーQBです。

対するケンタッキーはアンダーセンターからのランとショットガンのパスを組み合わせるプロスタイルオフェンス。その中心はQB Will Levis(ウィル・レビス)が中心です。と思いきや最近はRB Chris Rodriguez(クリス・ロドリゲス)の方が目立ってきました。ESPNやチーム公式サイトを見るとなぜかスタッツがバグっていますが、はちゃめちゃに強いRBです。シンプルなI-フォーメーションから繰り出す筋肉モリモリのフィジカルなランニングゲームは古き良きフットボールを思い出させます。

レビュー

両チームともオフェンスに自信があるチームなので、シュートアウトになるかと思いきや意外とディフェンスマッチ。試合開始からしばらくファンブルやサックなどでどちらも決め手に欠き、なかなか得点できず。ようやく得点したのはミシシッピ州立が2Qに入ってから決めたFGでした。返す刀でケンタッキーも相手の反則に助けられながら前半終了間際にようやくFGを決め同点に追いつきます。結局前半は3-3でした。

後半に入ると、ケンタッキーのレビスがいきなりケガ!フェードのロングパスを決めた後、地べたでもんどり打って苦しむシーンが映されました。いつの間にか戻っていましたがヒヤリとする瞬間でした。そのドライブはFGで終わり、お互いエンドゾーンが遠い状態が続きます。その状態に終止符を打ったのはミシシッピ州立。お得意のパスでつなぎながら一気にゴール前へ。そしてゴール前の4thダウンギャンブルでついにTDパス!テルマエロマエに出てきそうな濃いー顔のAustin Williams(オースティン・ウィリアムス)へのクイックアウトで決めました。ここから試合が動き出します。お返しのシリーズでロドリゲスがいきなり爆発!一気にゴール前へ。そのままレビスがパスを決めTD。これでミシシッピ州立が疲れたのかズルズルとケンタッキーオフェンスに進まれ得点を献上します。20-10と点差が開いた4Q中盤、ミシシッピ州立のCB Emmanuel Forbes(エマニュエル・フォーブス)がピック6を決めるも反撃はここまで。最後にトドメのTDを奪われ万事休す。

Mississippi State 17 – 27 Kentucky

感想

ケンタッキーは果たしてどのようにミシシッピ州立のオフェンスをストップしたのでしょう?ハイライトだけでは断片的な情報しかないことに加え、オフェンスが止まっているときはカットされてしまいます。フルゲームを観られればもうちょっと分かるのでしょうが。そこだけが残念です。それとレビスのケガの状態はどうなんでしょう?試合後のインタビューでは骨折したときに腕を吊るすサポーターを着けていました。試合に戻ったということは大ケガではないのでしょう。

ミシシッピ州立は完全にオフェンスが封じられた形です。これまでブイブイ言わせてたエアレイドも沈黙。オフェンスはたった10点しか獲得できませんでした。パスでは37回プレイして203ヤード、ランはたった10回の22ヤードしか獲得していません。そもそもオフェンスは20分しかポゼッションがない!それが悪いこととは言い切れませんが、結局得点できてなければ何の意味もなし。

247 Sports公式Twitterより引用

何やらケンタッキーにはRay Lewis(レイ・ルイス)のせがれがいるそうですが、それは置いておいてこのプレイはいやらしいプレイでした。手前の2人がこのプレイの主人公です。動き方は動画を見れば一目瞭然なので割愛します。ディフェンスは4人でアンダーニースの外側と内側、ディープの外と内を守るような役割分担になっています。スロットが斜め外に走ってからブレイク、その手前にシュッとワイドアウトが入ってきます。CBはアウトサイドのレバレッジを確保しており、OLBも目を切った瞬間だったのでキレイに決まりました。これは良いコントロール。

LSU at Florida

Embed from Getty Images

プレビュー

5年前なら激アツなマッチアップ。LSUは完全に再建モード、フロリダは没落中といった状態です。どちらもここ20年で全米王座に輝いたチームが!こんなことになるなんて。とは言っても別に弱くはない。競争激しいSECの中じゃ弱くなっただけです。プレイオフやランキング入りは無理そうですが、来年以降に期待しましょう。

LSUはWR Kayshon Boutte(ケイション・ブーテ)というシーズン前は全米でもトップクラスのWRと呼ばれた選手がいますが、それもいまは昔。LSUの7番はDBが背負ってこそ意味がある!QBはJayden Daniels(ジェイデン・ダニエルズ)というよく分からん若者です。ぼくが知らないだけというのもありますが、全米でもそれほど名のある選手はいないかな。知ってる人いたら教えて。

フロリダはもっと知らない。だいたいQBがAnthony Richardson(アンソニー・リチャードソン)っていうのが信じられん。昨シーズンEmory Jones(エモリー・ジョーンズ、現在はアリゾナ州立のQB)に負けた男ですよ。ユタ戦ではアクロバティックなTDを決めて評価上げてましたが、ぼくは騙されません!Ole Missのダートといい勝負ですよ。ほかもあんまり選手は詳しくない。選手はというとほかは詳しいんかとツッコまれそうだから予防線張っておきます。全部知りません。

レビュー

最初っから最後までシュートアウトゲームでした。彼らはブレーキを知りません。先制はフロリダがブートレッグのプレイアクションから長〜いポストにお見舞い。どうやらLSUのSAFが違う選手をヘルプに行った結果、ポストがガラ空きになったとか。それがミスかと言われるとよく分かりませんが、1 on 1のポストを守るのは大変。

SEC Network公式Twitterより引用

お返しと言わんばかりにLSUもTDを返します。その後はお互いどつき合い!こうなったら止まらない!特に両チームのQBが脚で稼ぎまくった試合でした。パスは?今週はランキングチーム、それも無敗のチーム同士のマッチアップが多かったから誰も見向きもされてなかったけど緊迫感のある良い試合だったと思います。

結局最後はLSUが突き放してFGでトドメを刺すという流れ。

LSU Football公式Twitterより引用

LSU 45 – 35 Florida

感想

LSUのHC Brian Kelly(ブライアン・ケリー)はノートルダムから移籍したばかりの1年生。名門校で指導してきた大ベテランの手腕が期待されたものの、開幕後はフロリダ州立に敗北。けちょんけちょんに言われていましたが、いまの時点では5勝2敗。良い結果かと言われれば微妙、それでも1年目にしたらそこまで悪い結果でもないと思います。まあ、LSUのフットボールにかけられる期待はバンディーのそれとは比較になりません。1敗が命取りのカレッジでシーズン序盤の敗北は許されないのも分かります。

一方、フロリダはもうダメそうね。この前College Game DayにUrban Meyer(アーバン・メイヤー)出てたらしいよ。声かけたら?え?Billy Napier(ビリー・ネイピア)も1年目?そりゃ失礼。まあ、新HCがどんな人かは分かりませんが、ファンはもうちょっと辛抱しなければいけません。弱いときってのは必ずあるもんで。フロリダほどの大学でも例外ではありません。

ところで、今週のこのマッチアップ、QBが走りまくっていました。それはもう爆走兄弟レッツアンドゴーのように。

LSU Football公式Twitterより引用

これはLSUのダニエルズによるQB Draw。

LSU Football公式Twitterより引用

続いてSplit Zone Read。

Florida Gators Football公式Twitterより引用

今度はフロリダのリチャードソンがスクランブル発信。

スクランブルはともかく、QBのデザインランは真の意味で11対11になるので、全員が1対1の勝負に勝たなければなりません。ショートヤードのQBランは根性ある方が勝つことになります。

Arkansas at BYU

Embed from Getty Images

プレビュー

躍進するイノシシ軍団がユタ州に乗り込む一戦。アーカンソー大学はなんといってもQB KJ Jefferson(KJ ジェファーソン)がチームを引っ張ります。とにかくアーカンソーのGo-To-Guy(頼れる男という意味)は彼なわけです。昨シーズン、アーカンソーと対戦したOle Missもかなり苦しめられました。自分で走ってもパスを投げても良い、それでいてフィジカルマックスなガタイのスーパーQBです。ほかのレシーバー陣は彼に上手く使ってもらっているという印象です。才能が際立つ選手がいるかと言われると知りませんが、Ole Missにいるより活躍できることは確か。

対するBYU、ブリガムヤング大学ですが、全く知りません。ブリガムヤングってシャーロックホームズシリーズの「緋色の研究」で悪役だったモルモン教のお偉いさんでしょ?当時もモルモン教徒からは相当なクレームだったそう。でもコナン・ドイルは「フィクションにごちゃごちゃ言うなや!」の一言でぶった斬ったそうです。SNS社会も見習ってほしい胆力。それはともかく、ホントによく分からないというのが正直なところ。誰が上手いのかとかどういうチームなのかホントに知らないし、今後知ることもない。それはご了承ください。あまりに興味ないところまで知る気はありません。

レビュー

アーカンソーは試合開始早々、早速ファンブルと出鼻をくじかれます。その後のドライブはなんとかしのいだものの、続くBYUのドライブでPuka Nacua(プカ・ナクーア)スーパーキャッチをカマされ、一気にゴール前へ。そのままピックルートのパスを通されTDを奪われます。しかし、ここから火がついたのかジェファーソンが躍動します。少し苦戦するシリーズはありましたが、バシバシ得点を重ねます。対するBYUも負けじと食らいついて前半は31-21でアーカンソーがリードして折り返します。

後半に入るとアーカンソーが加速します。

Arkansas Razorbacks Football公式Twitterより引用

この得点で勝負あり。シンプルにショートヤードで有効なMeshコンセプト。この後ももう1TD獲得しました。SECの力強さを見せつけちゃったかな?

Arkansas 52 – 35 BYU

感想

思ったよりジェファーソンが好き放題できたなという印象です。普通、アーカンソーと対戦するチームは彼に最も警戒しなければなりません。この日、ジェファーソンは40回投げて29回成功、367ヤードを獲得しています。ランではRB Raheim Sanders(ラヒーム・サンダース)15回キャリー175ヤード、チーム全体では277ヤード走っています。BYUはアーカンソーオフェンスを全く止められなかったことになります。

対してBYUオフェンスはというとJaren Hall(ジェイレン・ホール)がジェファーソンと似たような 26 / 41 356ヤードという成績です。ランが違う。ランはチーム全体で30回キャリー115ヤードしか稼げていません。パスパスでつなげるQBなら問題なくてもそんな人はまれです。ディフェンスに的を絞らせないためにももうちょっとランでゲインできればよかった。

それと、アーカンソーディフェンスの反則が目立ちました。DPIの反則が相手の得点につながるシーンが多々あったため、ここを改善すればディフェンスはもっと安定しそう。ただ、ゾーンカバーにすると結構でかいシームがよく見つかります。

ついでにド派手なビッグプレイを。

Arkansas Razorbacks Football公式Twitterより引用

カレッジではよく見る単純なGH Counterです。ディフェンスは数で負けているわけではありません。結局キレイにブロックされるとこうなる。

Arkansas Razorbacks Football公式Twitterより引用

あまりにもビューティフルなフェード。ディフェンスはCover 3です。カバー3でなぜフェードに負けるのか分かりませんがとにかく美しく決まりました。

よかったらシェアしてね!
  • URLをコピーしました!
  • URLをコピーしました!

この記事を書いた人

コメント

コメントする

目次
閉じる