フットボール教室 – ルートツリーを整理しよう

こんにちは。

みなさんはルートツリーを聞いたことはありますか?
アメフトが好きな方なら当然ご存知のはず。
ただし、ルートってご当地ネームみたいに統一されておらず、どれのことを指しているのかよく分からないときもあるはず。
いままでぼくが習った名前で呼んでいましたが、ここはしっかりと図解して名前を整理しておこうと思った次第です。
でないと今後お勉強シリーズやアサインメント紹介などを進める上で障害となってしまう。
今後このブログで説明するときは、この名前にしたがいます。

それと、今回整理する上で参考にしたのはBleacher Reportの「NFL 101」です。
ぼくみたいなヘッポコフットボール経験者が知った名前より、NFL経験者のマット・ボーウェン(Matt Bowen)が紹介してくれた名前の方が説得力あるし。
では早速。

目次

ルートツリーとは

「ルートツリー」は、WRやTEが走るパスルートを図示したものです。
ルートはさまざまな種類があり、それぞれを矢印で表します。
3歩のルートや5歩、7歩のルートなどがあり、各ルートが枝分かれしていきます。
そのさまが木のように見えるため、「ルートツリー」と呼ばれます。

WRのルートツリー

左にセットしているレシーバーだと思ってください。
矢印の先にそれぞれのルートの名前を示しました。
横の数字はルートの別名です。
今後パスコンセプトやルートコンビネーションについてもまとめますが、コンセプトの名前にこの数字が使われることがありますので、覚えましょう。
例・2122とかスマッシュ7とか999とか。

さて、このうちフラット(1)とスラント(2)、フェード(9)が3歩のパスです。
それ以外は5歩のパスです。
3歩とか5歩というのはQBのドロップバックの歩数であり、レシーバーの歩数でもあります。
例えばフラットを走る場合、レシーバーは3歩でブレイクして90度外に走ります。
同じくQBも3歩下がってからレシーバーに投げます。
3歩で進む距離は大体5ヤード、5歩で進む距離は大体12-15ヤードです。
ぼくは5歩で10ヤードと習いましたが、アメリカではもう少し伸びます。
厳密な距離は気にせず、歩数でパスのタイミングやブレイクのタイミングを合わせてることを知っていてください。

それと、ディフェンス目線で考えるとWR(XとZ)のセットする位置でおおよそどちら側のルートか推測することができます。
ボックスから遠いプラススプリットなら外側に走るルートは考えにくくなります。
ルートを走るスペースがないから。
逆にボックスから近いナスティスプリットならスラントは考えにくくなります。
OLBに被られやすい。
この場合はアウト系のパターンを警戒した方がいい。

フラット(1)

このルートは投げるのが案外難しい。
ちょっとターンボールになるとすぐにインターセプトされる。

スラント(2)

スラントには1歩のものと3歩のものがあります。
どちらも斜め内側にブレイクします。
1歩はゴール前とかブリッツでのアジャストに使います。

カムバック(3)

ぼくの大学では使ってなかったので、詳しくは分からない。
とにかくアウト系にブレイクするルートはQB泣かせのパスが多い。
返ってくるカムバック系のルートは、レシーバーがいかにセパレーションをつくれるかが特に重要となります。

カール(4)

走り方がチームによって違うルート。
5歩進んでカムバックとは逆に返ってくることもあれば一度ポスト方向に2歩走って戻ってくるパターンもあります。
ポストストップ型はカバー2のOLBの後ろを巻いてくることを狙います。
そのままフックするパターンはOLBとCBのシームを狙います。

アウト(5)

フラットの5歩バージョン。
これもQB泣かせ。
フラットと組み合わせてカバー2のCBの前後を攻めるハイロー的な使い方をすることが多い。

ディグ(6)

OLBとSAFのシームを狙うルート。
ダガーとかシャロークロスでよく見かけます。

コーナー(7)

カバー2をよく使うチームには最適なルート。
SAFが届きにくいディープのサイドラインぎわを狙います。
だからリードボールに投げる正確性が必要です。

ポスト(8)

カバー2とカバー3相手で微妙に入る角度が変わります。
カバー2なら両SAFの間を狙うため大きく内側に切れ込みます。
カバー3ならCBとSAFの間を狙うためほとんど縦に走ります。

フェード(9)

このルートは使い勝手が良いいろんな役割を持つルートです。
ディープゾーンを守るディフェンダーを引っ張って、その手前にオープンスペースをつくるためだったり、3 by 1のシングルサイドで1 on 1の勝負をさせるためだったり。
あえてバックショルダーに投げると、CBとのマッチアップに負けてても通すことができます。

TEのルートツリー

TEのルートツリーはNFL 101になかったので、基本的なものだけまとめました。
斜めにしているのはインサイドリリースかアウトサイドリリースで分けています。
WRにもインサイドとアウトサイドリリースはありますが、単純化したものが一般的です。
TEはこれっていう一般的なもの、この人のものが絶対ってものがなかった。
斜め出発になっているだけでWRと似たような感じです。
ドライブとあるのは別名シャロークロスとも呼ばれます。
ちなみにコーナールートは、ウエストコーストオフェンスだとYバナナと呼ばれます。
「Green Right Strong Slot Z Right Spider 2 Y Banana」とか。

おまけ

ちなみに今回紹介したものは「基本のき」的なルートです。
NFLなどで使っているルートツリーはもっと複雑だそう。
前述のマット・ボーウェン氏のツイッターに面白いものがありました。

Matt Bowen氏のTwitterより
Matt Bowen氏のTwitterより

NFL選手は大変ね。

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